田中和人作陶展:阪急うめだ本店11階画廊(スケッチ&コメント)

38回生・江嵜健一郎



陶芸家の田中和人作陶展が阪急うめだ本店11階の画廊IIで3月29日まで開かれるとの案内を田中和人さんからいただき、楽しみにして出かけた。

田中さんとはじめて会ったのは母校のさる会合だった。震災前だから20年近くになる。彼の作品を一口でいえばぬくもりという言葉ピッタリである。この日も思わず手に取って触れてみたくなるような衝動にかられる多くの作品が並んでいた。

スケッチさせていただいていいですかと声をかけたら、彼は親切にも、椅子を画廊の表に用意しましょうかとわざわざ声をかけてくれた。中から美術品売り場を遠望する構図が面白そうだったので、テーブルについた椅子に座って、会場の様子をスケッチした。

田中和人さんに一昨年の暮れ、孫と一緒に木器窯を尋ねる機会があった。その時の様子は筆者の「スケッチ&コメント」に紹介させていただいた。その時孫が現場で粘土をこねて作ったコップを田中さんはわざわざ仕上げて孫に届けて下さった。

田中和人さんから自分の作品を受けとった時のはちきれんばかりに嬉しそうな孫の顔が忘れられない。心優しい人というのは彼のような人のことを言うのだろうといつも思う。

大阪へ出られる機会があれば、時間が許せばであるが、最終日の29日(6時終了)まで開かれているので、会場の阪急梅田11階画廊にお立ち寄りいただければありがたい。(了)

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