訃報

前校長/小河先生逝去


今年平成9年10月2日朝、小河清麿先生は逝去されました。
先生は、その半生の多くを「甲陽学院」のために捧げられ、20年余にわたり校長として尽力されました。
ここに生前のご恩に感謝しながら、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
通夜・葬儀とも神戸三ノ宮「東極楽寺」にて

追悼の辞

先生は、昭和48年4月甲陽学院中学・高等学校校長にご就任以来、実に21年の永きにわたり私たちの母校に貢献されてこられました。
この間、昭和53年に高等学校校舎の新築・移転、昭和62年に中学校体育館の竣工、平成5年には中学校校舎の建て替え新築など、教学はもとより教育環境の整備にご尽力されました。
また、兵庫県私立中学高等学校連合会・副理事長、兵庫県私学総連合会・常任理事、私立学校教職員退職金財団・常任理事、私学振興協会・理事、日本私立中学高等学校連合会・理事、兵庫県私立学校審議会・委員などの要職をご兼任され、永年にわたり中等教育に携わり、私学振興にも献身されてきました。 そして、昭和55年に教育功労者表彰(文部大臣表彰)、昭和62年に私学教育振興功労者表彰(文部大臣表彰)、さらに、平成5年春には勲四等旭日小綬章の叙勲を受けられました。

胸には銀の懐中時計、ダブルのスーツ、オールバックの髪、音楽への造詣も深い先生は、どこまでもおしゃれな紳士でした。
生年癸亥1月21日、四人のお孫さんに恵まれ、「おじいちゃん」と呼ばれておられることがいかにも不思議な思いをさせる、世俗から超然とした教育者であり、学者でした。数学とは芸術であるとは誰かの謂いですが、先生はまさしく凛とした芸術家でありました。
私たち46回生は、小河先生が中学・高等学校6年間の一貫したご担任であった第一期生です。永年にわたる先生のご苦労を振り返り、さらに20年来お続けの音楽活動の更なるご発展を願って、ささやかな集いをもつことができたことが、いまとなっては最後の集いとなってしまいました。
謹んで、先生のご冥福をお祈り申し上げます。

西村 公男(46回)


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